高市総理の発言をめぐり、反発を強める中国。きょう、日本産水産物の輸入を事実上、停止しました。

官邸で高市総理がほおばるのは…

高市総理
「悪いわね、1人で。うん、甘い。いつもより柔らかい感じ」

地元・奈良の特産品の柿です。

ご機嫌の高市総理でしたが、自身を取り巻く環境は厳しさを増しています。

中国側は事実上、日本産水産物の輸入を停止しました。

理由については…

中国外務省 毛寧報道官
「日本側は現在、約束した技術的な資料を提供していない。現在の状況下では、日本産水産物が中国へ輸出されても市場は受け入れないだろう」

高市総理の台湾有事をめぐる答弁を受け、反発を強める中国政府。水産物の輸入停止も対抗措置の可能性があります。

日本産水産物をめぐっては、2023年8月に東京電力・福島第一原発の処理水放出に反発した中国が輸入を停止しました。

しかし今年6月、中国政府は10の都県を除いたかたちで輸入再開を発表。今月、輸入が再開されたばかりでした。

およそ2年ぶりの冷凍ホタテの出荷に向け、中国当局の許可を待っていた北海道のホタテ業者は…

丸ウロコ三和水産 山崎和也 社長
「何かの発言によってとか、ビクビクしながら僕らはやらなきゃいけない」

今後、中国への出荷量を見直す必要があると話します。

丸ウロコ三和水産 山崎和也 社長
「例えば再開になっても、すぐまたこういう形になる。禁輸前は(中国への輸出が)全体の2割だった。今後それに戻したいという気持ちには正直ならない」

再び輸入停止となったことに中国の市民は…

「やっぱり輸入してほしいです。日本産のものがいいと思いますから」
「いいんじゃないですか?日本は原発処理水を海洋放出したんですから。(高市総理は)日本のトップで、一般市民と違うんだから、そんな発言したらダメですよ」

日本政府は水産物の輸入停止について、「中国政府から連絡を受けたという事実はない」と話していますが、影響の拡大は避けられそうにありません。

中国での局長級協議を終え、夕方、高市総理と面会した金井アジア大洋州局長は…

外務省 金井正彰アジア大洋州局長
「(Q.(総理と)何分くらいお話されましたか)30、40分くらいですかね。(Q.総理の反応はいかがでしたか)…申し上げません」

事態は悪化の様相を見せていて、沈静化の見通しは立っていません