『なぜ目が黒くなるのか?』
駿希さんが観察しているうちに気づいたのが『目の色が変化する』ことでした。
「黒い目を初めて見たので、なんで黒い目になるんだろうという疑問が出た」

この疑問から早速研究が始まりました。
最初に立てた仮説は「人間がまぶしい時にサングラスをかけるようにカマキリもまぶしいから目が黒くなるのではないか」というもの。
5種類のカマキリに光を当て続けましたが、1時間経っても目は黒くなりませんでした。仮説立証ならず。

「他の理由なのかなと思いました。明るいのでないなら、暗いのかなと」
次は午前5時から深夜0時まで、1時間ごとに5種類のカマキリの目を観察しました。すると…。
「午後7時という暗い時間から翌日の朝まで目が黒くなっていることに気づいたので、暗いところでカマキリの目が黒くなることが分かりました」

暗いところでカマキリの目が黒くなることが分かると、次の疑問が浮かびます。
『カマキリは目が黒い時、暗い場所でも見えているのか?』
駿希さんは真っ暗な箱の中にカマキリとバッタを入れ、様子を観察しました。
5種類中4種類のカマキリが1時間以内にバッタを食べていて、黒い目の時は、暗い場所でも見えることが証明されたのです。

「物凄く嬉しかったし、やってよかったなと思いました」
最後に自由研究の魅力について聞いてみると…。
「新しい発見をしたり、不思議に思ったことや疑問に思ったことを分かったりするのが楽しいです」

自分の好きなことをテーマにすることが魅力だと話す駿希さん。
将来の夢も見つけました。
駿希さん「生物学者になろうと思っています。世界に行って、世界の生き物や昆虫について調べたいです」