栞奈さん「学校にいきます。雨だしあまり得意な科目じゃないから少し憂鬱です」

この春、大学3年生になった栞奈さん、福祉の相談などを受ける職業を目指し勉強中です。週に2回、ヘルパーと福祉タクシーの力をかりて学校へ向かいます。
雨の日の通学は一苦労です。
栞奈さん「こんな激しい雨の通学は初めてかも」

栞奈さんは呼吸をする力が弱くなっているため人工呼吸器が欠かせません。そのため電源が必要です。

そして、もう一つ必要なのが、学生サポート。栞奈さんに代わってノートをとります。

できることが制限されていても、充実しているという栞奈さん。ですが、もうじき、ある決断をしなければなりません。
栞奈さん「おいおい、気管切開をしなければいけないかなって言われている」

病気は進行性のため、自発的な呼吸がのちに難しくなると言われています。そのため喉から直接酸素を取り入れるための手術が迫っているのです。

生きるための決断。
しかしそれは栞奈さんにとって大切なものを失う事になります。
栞奈さん「声を出せなくなる。けれど、私は話をするのが好きだし、人を笑わせるのがすきなので…」

いずれ声を失う。だから、一瞬、一瞬を全力で過ごす。
栞奈さんはそう心に決めています。

栞奈さん「私はとにかく今を楽しむ、今を生きるというか。なかなかまだ現実逃避してるのかなと思っているけど、今が楽しければいいのかなと思います」

自分らしい生活を送りたい。栞奈さんは、その思いで病と向き合い続けています。