最大震度7の揺れが襲った益城町。
あれから7年…

まず伺ったのは、益城町で40年以上営業を続ける人気店「焼肉もりかわ」

震災後に再建した店は、少人数から家族連れまで幅広く利用でき、以前にも増して地域で愛されているお店です。

店の後継ぎ 森川泰臣(もりかわ たいしん)さんは、ロアッソ熊本でプレーしていた元プロサッカー選手

5年前に現役を引退して、いまは両親と3人で店を切り盛りしています。
肉の品質はもちろん、カットの仕方や、肉にかける自家製のタレにもこだわりが。

7年前の地震で店は全壊。

しかし、泰臣さんの両親は下を向くことなく、メニューの開発やタレの研究など、
再開への準備を懸命に進めてきました。

泰臣さんのお父さん 公高さん

そしておよそ1年半後に店を再開。
地震に負けない両親を見て、泰臣さんは家業を継ぎ支えていくことを決意しました。

泰臣さん:「父を見ながら真似しながらやっています。安心させたいです」

母 成子さん:「幸せです。まさか自分が息子と一緒に仕事するようになるとは思わなかったので。。お店がちゃんとできて、仕事ができて、また、息子ともできて幸せです。本当にそう思います」

森川親子はこれからも焼肉で益城町を盛り上げます。

つづいて伺ったのは木山にある「串焼き 松竹」

松野さん夫婦が切り盛りする人情味あふれるお店です。

こちらで人気の名物メニューが…!?

このジャンボステーキ、実は熊本地震に深い関わりがあるんだそうです。

松野さん:「解体業者とかが、『若いもん連れてくるけん、とにかく腹いっぱい食わせてくれ』と言って、『何がええかい?』と言ったら『肉』て言うから、最初それで出したんですよ」

熊本地震の時、ありとあらゆるものが散乱する店内で、奇跡的に難を逃れたお酒が
4本
ありました。松野さんは今も大切にしています。

松野さん:「これは、守り神。これを開けようというお客さんがいるけど、『ダメ!』って言ってね」

全壊を免れた店を元通りに修復し、震災から5ヵ月後には再開。
暗くなった町を照らし続けてきました。

妻 美予さん:「一緒に進むしかないので(営業再開には)何も反対もせず、ずっと一緒です」

現在は、看板メニューの串料理をはじめ、常時40種類以上揃う日本酒が魅力。
おいしいお酒と絶品料理、そして店主の人柄に惹かれて常連客が訪れます。

常連客:「だいぶ益城町も(飲食店が)少なくなっているので、こうやって頑張ってもらえるのはうれしい」

熊本地震のあと、毎年この時期に行っていた地元常連客の集まり。
今年、久しぶりに仲間が集いました。

常連客:「またみんな頑張りましょう!」