昨日(25日)に熊本県阿蘇地方で発生した地震について、気象庁は「今後も、同規模、もしくはさらに強い揺れをもたらす地震が発生する恐れがある」と注意を呼びかけています。
気象庁 海老田綾貴 地震津波監視課長「1週間程度、特に今後2~3日の間は最大震度5強 程度の地震に注意してください。過去に、この領域では地震が続けて発生した事例がありますので、さらに強い揺れをもたらす地震が発生する可能性もあります」
気象庁が「さらに強い揺れ」への注意を呼びかけた理由として、挙げたのが今から50年前、1975年の事例です。

1月22日午後1時40分に阿蘇地方でマグニチュード5.5の地震が発生し、その34時間後にさらに大きなマグニチュード6.1の地震が発生しました。
マグニチュードが0.6上がると約8倍のエネルギーになります。
このように続けて発生した地震には、阿蘇地域の特徴があると専門家は指摘します。

東北大学災害国際研究所 遠田晋次教授「阿蘇のカルデラ周辺には、たくさんの中規模の活断層がありますし、地下には、もっとたくさんの断層がある。そういう断層を刺激して、マグニチュード6前後の地震が起こる可能性は十分にあると思います」
そして気になるのが、2016年に熊本地震を起こした布田川断層帯との関連についてです。
遠田教授「今回の地震は、布田川断層と直接関係のない断層が動いたものですが、熊本地震によって、ひずみが伝播したエリアは広範囲にわたっている。熊本地震の前の状態、静かな状態にはまだ戻っていないと認識してほしい」
昨日最大震度5強の地震以降、今日(26日)午後5時までに、熊本県内では震度1以上の地震が32回発生しています。









