玄米を100%使って製品化する上での問題点、それは「粉」にすることでした。
浦 専務
「糠の部分や胚芽に脂肪分がありますので、酸化しやすいということになります。酸化臭というのがやっぱり食べて、臭いという部分で出てきます」

酸化を防ぐために考えた方法が「ペースト」です。

砕きやすくするために、あらかじめ玄米を水に浸して柔らかくします。続いて特許を取得している特別なミキサーの中に入れ、さらに水も加えて一緒に粉砕。空気にほとんど触れることがないため、酸化を防げるのです。

すると…
浦 専務
「ペーストで、流れるようなきれいなクリーム状にする」

この柔らかいペーストは粒子の大きさがとても細かく、小麦粉と比べ10分の1程度。そのため製品は滑らかな食感になります。また、ペースト化することで長期保存も可能になりました。
浦 専務
「小麦に負けないような形の商品作りをやっていくのが夢ですね」
玄米ペーストを確立させ、次なる商品に加わったのが「麺」です。開発を始めて6年が経った2022年4月、半生タイプのパスタが商品化されました。

種類は、玄米パスタの「スパゲティ」のほか、平たい「フェットチーネ」、ショートパスタの「フジッリ」の3種類です。もちろん、どれも玄米100%。

その製造方法は企業秘密ですが、玄米ペーストにある材料を加えて硬さを調整し、パスタに仕上げています。このスパゲティの直径は2ミリ。これもポイント。

浦 専務
「太麺に近いようなですね、モチモチ感を感じる太さで、食べていって玄米の風味を感じるような仕上げにしております」

玄米ペーストの持ち味が半生麺の特徴とマッチ。しかもグルテンフリー。より多くの人に食べてもらえる商品になりました。

調理方法に特別なことはありません。沸騰した湯に少量の塩を入れて茹でるだけ。半生タイプなので茹で時間が4分。トマトソースなど、どんなソースでも相性ぴったり。野菜と一緒にサラダ仕立てにしてもおススメです。

浦 専務
「小麦のパスタよりも美味しいと言われるよう、どんどん玄米製品のグレードを上げていって、お客さんから美味しいと言われる商品を作っていきたい」
