年間で3万瓶 売れている、あるものがあります。その瓶の中身というのが、こちら。
緑色でペースト状になっています。

一体何なのか?生産者のもとを尋ねてみると…

緑色の正体は「バジル」ちょうど収穫の真っ最中でした。

阿蘇健康農園 原田 大介 社長
「夏の時期のバジルが一番香りが強いので、うちでは7月~9月の3か月間くらいで 1年間に使うバジルをギュッと収穫しています」

熊本県南阿蘇村にある「阿蘇健康農園」は育てた野菜や果物でユニークな加工品の製造や、冬から春にかけて行っている「いちご狩り」が人気の農園です。

しかし、お客でにぎわうのは5月ごろで終わり。
そこでイチゴを終えた場所で何かできないかと始めたのがバジルの栽培でした。

「幅広い年代の人がいちごを摘みやすいように」と高さを変えて並べられたポット。バジルの栽培でも収穫は手摘み。利点があります。

原田 社長
「バジルの位置を高くすることで作業スピードも速くなる。腰をかがめて作業すると腰も痛くなる」

効率的なのは室内だけではありません。

原田 社長
「フェンロ―型ハウスって言うんですけど、ヨーロッパ型のハウスで」

先進的な農業を学ぼうと現地を訪れた原田社長は、オランダ式の「フェンロ―型」ハウスを採用。このハウスは屋根が高く、中の温かい空気を上に逃がすことが可能です。

さらに。

原田 社長
「M字になってるんですよね。窓の面積が2倍くらい増えるので、風が抜けやすくなる」

同じくヨーロッパのノウハウを取り入れ、ハウス内はコンピュータで制御。温度や湿度・窓の開閉まで管理し、バジルにとってその時々でベストな環境を作り出しています。

原田 社長
「数値化された農業を実線しています。お金は高いです。だからこそ 出来た野菜に付加価値をつけて高く売っていく」

そうした環境でポット 2万株分。香りが強い「スイートバジル」という品種を栽培していますが…

原田 社長
「全部加工用に使います」

旬の新鮮なバジル。そのままではなく加工するのには理由がありました。