近年の記録的な猛暑は主食であるコメの生育にも大きな影響を与えています。

品質の良い1等米の比率は減少傾向で、去年60・9%(速報値)と過去最低となりました。

「高温に強いコメ」の品種改良は、待ったなしの課題です。

さらなる気温の上昇を想定した研究の最前線を取材しました。

「日本一暑いまち」の隣で育つ1000のコメ

RKB 下濱美有記者「9月も下旬にさしかかろうというのに立っているだけで汗が噴き出る暑さです。こうした気象状況に耐えられるお米の開発が進んでいます」

猛暑日の全国記録を更新し「日本一暑いまち」となった福岡県太宰府市。

そのお隣、筑紫野市にあるのが福岡県の農林業総合試験場です。

風に揺れる稲穂の多くは、品種改良中のコメ。その数は、およそ1000に上ります。

福岡県農林業総合試験場 水稲育種チーム 高田元気 チーム長「ここに植わっているのは、今育成中のコメで、1個1個全部違う系統になります。1000系統くらい植わっています。これを収穫して品質や収量を見てよりよいものを選んで最後に選ばれたものが品種になります」

暑さや台風に強いコメを作ろうと、福岡県が研究・開発しているもので、試験に合格したものは、新たな品種として登録されます。