「天網恢恢疎にして漏らさず」
神戸:「天網恢恢(かいかい)疎にして漏らさず」という言葉を習いましたね。神が張った網は、ゆるいようだが、決して漏らすことはない。つまり、悪事を行えば、一時的には逃げおおせるけれど、結局はその報いを受けるということ。兵庫県知事を見ていて、ちょっとかじった漢文を思い出しました。県政は大停滞中。それは、あなたが進めさせていないからじゃないか。こんな状態では何も決められません。他の維新のリーダーたちの中にも、人を攻撃することは得意だけど守ることは苦手で、常に攻撃する対象を別のことに変えることで矛先をかわしてきた印象もありますが、さすがに今回そうはいかないかな、という感じがします。「天網恢恢疎にして漏らさず」だし、選挙を待つまでもなく、「私の不徳の致すところ」と言って辞任した方がいいんじゃないか、と私は思っています。
田畑:完全に、自分の引き際をもう見誤ってしまって…どこで引くのか。9月議会を待って不信任決議が出されてなのか、注目です。
神戸金史(かんべ・かねぶみ)

1967年生まれ。毎日新聞入社直後に雲仙噴火災害に遭遇。福岡、東京の社会部で勤務した後、2005年にRKBに転職。ニュース報道やドキュメンタリー制作にあたってきた。やまゆり園事件やヘイトスピーチを題材に、ラジオ『SCRATCH差別と平成』(2019年)、テレビ『イントレランスの時代』(2020年)・『リリアンの揺りかご』(2024年)を制作した。