昭和30年代の戦後の復興期に活躍したマツダの三輪トラック「バタンコ」が、“令和の広島” を走りました。

新品のナンバープレートが付いた古い車…、「バタンコ」の愛称で親しまれた、マツダの3輪トラックです。

今は、古い車を修復する専門店に置かれています。製造は68年前の1955年。車体には「伊木本店」と書かれています。

この日、訪れたのはバタンコの元所有者・伊木秀明 さんです。伊木さんの父・剛さんは醤油問屋を営んでいました。バタンコは配達で使うため、伊木さんが生まれてすぐ、家にやってきたそうです。老朽化が進み、廃車になったあとも、自宅で大切に保管され、再び走れるようになりました。伊木さんがこの「バタンコ」の動く姿を見るのは、およそ50年ぶりということです。

しょうゆの配達で父親と一緒に乗った少年時代を思い出し、伊木さんから笑顔がこぼれました。

伊木秀明 さん
「当時はもうちょっと乾いた爆発音だった気がするな」