MOFUにはいくつか種類があって、代表的なものが円柱形のブロックです。作っているのは、佐賀県にある製造工場。水炊き店「博多華味鳥」を展開するトリゼングループの施設です。


MOFUは、グループの養鶏場で大量に飼育するニワトリのふんの有効活用策として開発されました。


独自に作り出したバイオエキスをかけて完全に発酵させることで、においや大腸菌を除去しています。熟成ケージという倉庫で1か月寝かせ、さらさらの状態にして機械で圧縮し、ブロック状の肥料にします。


このMOFU開発の共同研究者が、広島大学名誉教授の山本民次さんです。


広島大学 山本民次 名誉教授
「20%~30%、アサリの身が太るというのは、これはものすごいと思いました」


4年前、山本さんは、広島・尾道市の干潟で実証実験をしました。板で仕切った区画でアサリの成長を調べたところ、MOFUを使った区画のアサリは、使わなかった区画のものより30%ほど太ったことがわかりました。


その後、大野地区の干潟で区画を仕切らずに行った実験でもMOFUを使った場合は平均14%多く太り、あらためて、その有効性を確認したということです。

山本さんに濱本水産の漁場の様子を見てもらいました。

山本民次 名誉教授
「死ぬ貝が少ないという実感を得て、いいかなと。いい結果が出ているんじゃないかと思う」

廿日市市のアサリの漁獲量は、3年前のデータで年間42トン。県内の4分の3を占めています。とは言え、ピーク時に比べると10分の1以下です。


濱本水産のことしの目標は20トンですが、濱本代表は、「これから養殖面積を増やし、100トンを目指したい」と意気込んでいました。


― 「大野アサリ」ブランドが復活する日も遠くないのでは…。ただ、多くの業者は、原料の鶏ふんのイメージがよくないことや費用がかさむことがあって、現段階では様子見のようです。それでも全国では、アサリ以外にもカキやノリなど60余りの漁場で使われ始めたということなので、今後も広がっていく可能性はあると思います。まさかの大作戦を見守っていきたいです。