27日の広島カープは、今シーズン初の延長戦にもつれ込みました。プロ12年目の 菊池涼介 にメモリアルなヒットが飛び出した試合は、劇的な幕切れでした。

10年連続ゴールデングラブ賞に、歴代5位の328の犠打もマークしながら、1500安打まであと1本に迫ったプロ12年目の 菊池涼介 。注目の第1打席。サードが弾く間に菊池は1塁を駆け抜けます。記録はヒットの判定となり、史上132人目の1500安打達成となりました。

カープの先発は、過去2試合・15イニング無失点の 九里亜蓮 でした。1回・2回とランナーを出しますが、九里の持ち味である内野ゴロでダブルプレー。そしてキャッチャー・坂倉将吾 の盗塁阻止で三振ゲッツーと無失点を続けます。
0対0で迎えた5回表。カープは、先頭バッターのゴロを デビッドソン がお手玉。出塁を許すと、その後、3塁・2塁となり、木下拓哉 に犠牲フライを打たれ、ミスから先制点を許してしまいます。

20イニングぶりの失点となった九里ですが、その後もテンポのいいピッチングで7回を投げて71球、被安打2・失点1とゲームを作ります。
迎えた8回。2番手の 島内颯太郎 が2アウトからヒットとボークで2塁にランナーを背負うと、ファーストゴロを マクブルーム が悪送球。ミスで点差が2点に広がってしまいます。

カープは、そのウラ。先頭の菊池。この日の3本目、通算1502安打目となるヒットが2ベースとなり、チャンスを作ると、2番の 野間峻祥 が、1塁線を破る痛烈な打球。タイムリー3ベースとなり、1点差に迫ります。

そして、1アウト後、守りでくやしい思いをした4番の マクブルーム 。センターにはじき返し、同点に追いつきます。

9回表、マウンドには 栗林良吏 が上がります。しかし、ヒットとワイルドピッチなどで1アウト・3塁のピンチを招きます。

するとドラゴンズは、2ストライクからスクイズ! しかし、空振りを誘って三振。さらにランナーを栗林が必死に追いかけ、3アウト。カープにとって今シーズン初の延長戦にもつれ込みます。

2対2のまま迎えた12回ウラ。先頭は、ここまで4安打の菊池。自身、4度目となる1試合・5安打をマークします。

その後、2アウト満塁となり、打席にはベンチに残る最後の野手、代打・韮澤雄也 。カウント3ボールからの4球目は、押し出しフォアボール。

カープが、今シーズン2度目のサヨナラ勝利を収めました。

サヨナラ押し出し四球 韮澤雄也 選手
「ぼくが決めるしかないと思っていました。最高でーす!」
1500安打達成&5安打 菊池涼介 選手
「ぼくらしい汚いヒットで、鮮やかなヒットではなかったので、ぼくらしいなと思いました」

― 大事にしていることは?
「本当に小さいころからくやしいことも失敗したこともたくさんありますけれども、何があっても野球を嫌いにならずに大好きでいることが一番だと思います」
<ちなみに…>
1500安打達成の 菊池涼介 選手、1000安打を記録したのはちょうど4年前の2019年4月27日。仮に同じペースでいけば、4年後の2027年のシーズンに2000本の大台も見えてきます。
スクイズを外した栗林は、「(スクイズは)頭にはあったが、たまたま。坂倉が良く取ってくれた」と感謝していました。