外国人観光客 急増! 広島を訪れる理由は「平和・文化・多島美」

広島を訪れる大きな理由の1つが「平和への関心」です。

原爆資料館から続く長い列…。外国人観光客が目立ちます。

外国人観光客たち
「オーストラリアから来た」「USA」

資料館では3月中旬ごろから外国人観光客が急増し、4月16日までの入館者はおよそ5万7000人。これは全ての入館者の6割に当たる数で、ピークだった2019年4月と比べると、わずか半月で7割(67.5%)まで回復したことになります。

原爆資料館 細田益啓 副館長
「プーチン大統領が核兵器の使用を示唆するような発言をしているので、(海外の人も)我が事として考えるような傾向になっているのでは」

「広島の文化」を求めてくる人もいます。

ことしで10年目を迎える夜神楽の定期公演も多くの外国人で盛況です。3年ぶりに開かれた記念撮影会は大いに盛り上がりました。

トルコからの観光客
「日本文化を体験したくて日本にきました。衣装はすばらしいけど重いですね。とてもおもしろかった」

ポーランドからの観光客
「初めて神楽を見ました。『土蜘蛛』など全ての演出がよく、とてもすばらしい公演でした」

「瀬戸内の多島美」も魅力的なようです。

福山市の港町に姿を現したアメリカのクルーズ客船。鞆町沖に外国客船が寄港するのは初めてということで、街をあげての大歓迎です。

鞆の文化や歴史に触れた1日でした。

サンフランシスコからの観光客
「歩き回るのが好き。ほかの多くの都市と違って西洋化されていないところがいい」

外国クルーズ客船の寄港は、広島港でも増えていて、今年度の港の予約数はピークだった2019年度の50回を大きく上回る67回(4月18日現在)。過去最高レベルの利用が期待できそうです。

対応に追われているのが、通訳ガイドたちです。外国人観光客からのガイドの依頼が急増していて、他県のガイドも広島に入ってきているということです。

ひろしま通訳・ガイド協会の 畝崎雅子 会長は、「全ての依頼をまかないきれないという状態です。通訳案内士として仕事するようになって長いですけど、初めての経験です。ことしは愛知や北海道からもガイドが広島入りしています」と話しました。

スウェーデンからの観光客
「本当は3年前に来る予定だったけど、直前に世界中が(新型コロナで)ロックダウンになって」

― ようやく来れましたね。
「ええ、夢のようです」

オーストラリアからの観光客
「広島はゆっくりできて、静かだからいい」

ドイツ・ハノーバーから来た茶道・上田宗箇流の中本さんたち。この日は、家元での大切な茶会です。着ているのは、もちろん先日、試着したあの着物です。

来月にはG7サミットも開催される広島…。ますます外国人観光客の注目を集めそうです。