広島県北広島町の伝統行事「壬生の花田植」が来月、開かれます。3年ぶりとなる本番に向けて準備が進んでいます。

花田植えでしろかきをする飾り牛です。4日は、大朝飾牛保存会の牛追いたちが、久しぶりに集まりました。



大朝飾牛保存会 白砂満義会長
「部員が集まるのが3年ぶり。田んぼに入って、何周か慣らしてから馬鍬(まぐわ)をつけるんよ」

「壬生の花田植」は、田んぼの神を迎え、豊作を祈る伝統行事。飾り付けた牛がしろかきをしたあと、田楽団が太鼓や手打鉦などではやす中、早乙女たちが田植え歌を歌い、苗を植えます。2011年にはユネスコの無形文化遺産に登録されました。


新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、去年とおととしは中止されましたが、ことしは「地域の伝統芸能を継承するため」と、無観客での開催を決めました。

最初はとまどっていた牛も何周か歩くうちに牛追いとの息が合ってきました。4日、練習した8頭の中から、歩き方にぶれのない4頭が「飾り牛」として選ばれるそうです。

白砂満義会長
「無観客ですけど、安全を第一に、晴れやかに見栄えよく終えることができるようがんばりたい」



「壬生の花田植」は来月5日に開かれ、千代田・美土里の農家の牛とともに本番に臨みます。