駅構内アナウンス
「電車はいつも通り動いておりますので、そのまま通っていただいていいです。」

改札に切符を入れることも、カードをかざすこともなく、そのまま通り抜ける乗客たち…。26日、広島市で発生したのは、ラッシュアワーの駅での停電。

その原因は、すぐそばの電柱の上で見つかりました。鳥の巣です。

よく見ると、木の枝に混ざって、針金ハンガーらしきものが使われています。こんなものをいったい、どこから取ってくるのでしょうか。
ベランダでの盗難事件から停電まで引き起こしてしまう春のカラスの生態について、詳しくお伝えします。

26日ですが、広島市安佐南区の緑井地区で停電がありました。中国電力によりますと、午前6時過ぎから最長2時間半、最大で2480戸に影響したということです。原因は、電柱の上につくられたハシボソカラスの巣だということです。

実は、こういった場所にできるカラスの巣はたくさんあるそうです。配電設備の管理をする中国電力ネットワークによりますと、広島市内だけで年間数百件。今月、確認しただけで89件の巣があり、そのうち34件を撤去したそうです。目視して、明らかに危なくないものはそっとしておくそうです。ムダに撤去してしまうと、その近くに別の巣を作ってしまうからだと。ただ、「危ない」理由は電線との距離だけでなく、材質なのです。
カラスの巣を見てみますと、木の枝だけではなくて、針金ハンガーが混ざっています。中国電力ネットワークによりますと、木の枝は、焦げて炭化すれば電気を通すが、針金ハンガーは最初から電気が通りやすいと。雨などで濡れると、余計に通電しやすく、停電の原因になりやすいそうです。