
平和医療器械 下濃和夫 社長
ー ハマダが医療業界に進出するという話を聞いたときにどう思われましたか?
「非常に驚きました。許認可などハードルが高いにもかかわらず、目先のことだけにこだわらず、勇気を持って進出された」

厚生労働省のまとめによりますと、日本の医療機器は年間4兆円規模の大きな市場ですが、海外からの輸入に頼っているのが現状です。

平和医療器械 下濃和夫 社長
「海外製品が約7割、日本製品は約3割にとどまっています。それはなげかわしいことだと思いますが、医学のソフトウェアとともに機器が入ってくるので・・・」
ハマダ 濵田忠彦 社長
「これまで70数年、自動車部品業界に携わってきて、そこそこのものが作れるという自負心はありました。そういう環境の中で、なぜ70%も、それも日本で使われる、日本人が使われる医療機器の70%が外国製品であるということに驚きを覚えました。ある面、危機感を感じますし、市場としては非常に大きな市場があるということなので非常にやりがいもあるし、社会貢献もできるかなというふうな思いがきっかけかもしれません」
ハマダの医療機器開発部門は、30代を中心に11人。人材育成にも力を入れています。

ハマダ 濵田忠彦 社長
「ミクロン単位の精度管理をして、細かいタッチが要求されてくるので若手中心になる。さらに、これからのハマダの技術を伝承してもらいたい。それを向上させてもらいたい」
自動車部品メーカーと医療機器メーカー。2社の連携にあったのは、「日本製品にこだわりたい」という共通の使命感です。
広島・山口から世界に展開したいと意気込みます。

平和医療器械 下濃和夫 社長
「今の世界情勢、特にウクライナ情勢などで海外から供給しにくいという状況が続いています。自国で供給していこうという情勢にあり、日本の会社と協力して一緒にやっていきたいと思います」
ハマダ 濵田忠彦 社長
「日本人の患者さんに使われる医療機器は、日本が開発した医療機器であるべきだとわたしは思う。大それたことはできないが、やれる範囲から一歩ずつやっていきたい。これはもう長期戦略ですよね」
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渕上沙紀 アナウンサー
「平和医療器械が、医者の要望を直接聞き、ハマダが自動車部品の技術を活かし製品化。ハマダは2028年の目標として自動車部品で90億、そして医療分野で10億。つまり、医療で10%の売り上げをあげて、合わせて100億円を目指したいとしています」