県は、大量死の原因について▽ことしの夏から秋にかけて海水が高温になったこと、また▽雨が少なく、海水の塩分濃度が高い状態が続いたためとみています。

この「高水温」と「高塩分」の環境にさらされたことでカキが弱り、大量死につながったと推測しています。

被害の範囲は、呉市などの県・中部と福山市などの東部にまで広がっています。これから水揚げが本格化する廿日市市などの県西部でも大量死したという情報が一部、入っているということです。

県は「過去にないレベルの大量死で、事態は深刻だ」と危機感をもっています。

広島県漁連 米田輝隆 会長
「打ちのめされたような感じ。若い子(生産者)たちは。せっかく一生懸命やってきたのに。笑顔がない、シュンとしている状態です」

広島県漁連は、今後も生産を続けられるよう行政に資金面での支援を求めています。

広島県漁連 米田輝隆 会長
「長年、台風などいろんな被害あったが、我々は立ち直ってきた。過去からずっと。広島のカキは本当に大切な産業だと思っています。どうしても残さないといけない。カキは」

県は▽引き続き詳細な原因分析を進めるとともに、▽生産者への支援策についても早急に検討するとしています。

鈴木憲和 農林水産大臣
「我々としても技術的な支援も含めて、しっかりやらせていただきたいと思っています」

カキの大量死について鈴木農林水産大臣は支援に言及し、必要に応じて政務三役を派遣する考えを示しました。