80年前の原爆で亡くなった人たちを慰霊する、県被団協の追悼慰霊式典が開かれました。

式典には、県内の被爆者団体の会長らが出席。箕牧智之理事長が、「高齢化する被爆者の思いを次世代が受け継いで戦争や核兵器のない世界になってほしい」と述べました。

広島県被団協 箕牧智之 理事長(83)
「広島県被団協も県内の被爆者の高齢化が進み、大きな課題となっています。私たち被爆者の“被爆90年”はありません」

県被団協によりますと、1980年代には約3万3000人いた県内の会員数は、現在、10分の1の3200人に減っているということです。

また式典のあと箕牧理事長は、米軍の核兵器使用のシナリオを日米両政府が議論したとされることについて、「危機感を感じる」と話しました。

広島県被団協 箕牧智之 理事長(83)
「日本はアメリカと一緒に戦争に参加するような時代が来るんじゃないか。今まで以上に危機感を抱いている、被爆者は」

箕牧理事長は、「若い人も巻き込んで、国民運動にして平和を守るしかない」と話しました。