チェコの大統領が平和公園を訪れ、原爆ドームの内部を視察したほか、原爆慰霊碑に献花しました。

原爆ドームを訪れたのはチェコのペトル・パヴェル大統領です。大阪・関西万博に合わせて広島を初めて訪れました。

今から110年前、県の物産陳列館として誕生した原爆ドームは、チェコ人の建築家、ヤン・レツルが設計しました。その縁からパヴェル大統領は原爆ドームの視察を希望し、市が特別に内部の立ち入りを許可したということです。

大統領は、ドームの中に入ると広島市の松井市長の案内で説明に熱心に耳を傾けていました。その後、慰霊碑に献花し、原爆資料館を視察しました。

チェコ共和国 ペトル・パヴェル大統領
「(本や映像などでは学んできたが)広島をこの目で見ることは非常に大きな学びになった」

両親がヤン・レツルと同じ出身地だという大統領。原爆ドームの感想を聞かれると次のように語りました。

「原爆ドームは類を見ない破壊の証拠であると同時に希望や回復、強さの象徴だと感じた」

大統領は芳名録に、「広島ほど平和の尊さや核戦争の代償を知れる場所はない」と記しました。