取材を続けると、桐島容疑者の複数の友人と接触することができた。写真に収められた桐島容疑者は、カメラに向かってポーズを決めるなど、おびえている様子はなかった。その表情は明るく、友人との時間を心から楽しんでいるようだった

「『この店の扉を空けるとその先には何があるんだろうと感じる扉だったから入ってきた』というのが(桐島容疑者が)初めて店にやってきたときの言葉だった」
桐島容疑者が25年にわたって通い続けたバー。店長の男性が、初めてカメラの前で語ってくれた。

バーの店長
「自分なんかも『ウーヤン』という呼び方でここではお話していました。映画の話、音楽の話、そういう話で盛り上がるのが一番好きっていう感じの方でした」
友人「ウーヤン」との間には、特別な絆を感じていた。
バーの店長
「自分の誕生日なんかはちゃんと覚えててくれて、何かしら毎年持ってきてくれていました。古い映画のビデオもらったりとかたまたま安売りのお店行ったら、僕に似合うような洋服があったとかで買ってきてくれたりとか」
バーでは、常連客と盛り上がり、陽気な姿をみせていたという。
バーの店長
「彼が大好きなミュージシャンがいて、毎日飲んでる缶チューハイの缶をずっとためて、その中に石コロたくさん入れてガムテープで縛って、来たお客さん全員にマラカスとして配って『みんなで応援してね』って言って、何十個も作ってきたりとか」

おととし、桐島容疑者は男性に自身の病いを告白した。