周囲の言葉に傷つき、孤独を感じた日々

家族をはじめ、身近な人にも不妊治療をしていることを打ち明けられない日々。事情を知らない周囲からの何気ない言葉に、藤岡さんは何度も傷ついてきました。
「やっぱり子はかすがいだよって言われたりとか、若いから大丈夫だよっていう風に励ましてもらった時、その励ましが本当に辛くて」
そんな藤岡さんには、一度だけお腹に赤ちゃんがいた時期がありました。妊娠6週、検査では小さな心拍も確認できたものの、2週間後に大量の出血・・・。流産でした。

「実際にお腹に来たっていう、何ヶ月後とか、そういうところをイメージしてしまった分、それがなくなったっていう、そこがすごく、思い描いていた未来がなくなったみたいなところが一番受け入れられなくて」
夫の郷平さんも、当時の麻美さんの姿が忘れられないと言います。「僕が家に帰った時に見たら、本当に真っ暗なところに一人で座っていて、これ明日には大変なことになるぞって思うような状態が一時期はあった」