給食の献立はどのように作られているのでしょうか。この日、およそ70人の栄養教諭が集まり、献立の企画会議が行われました。食べ物の値上がりは、一番の課題です。
会議に参加した栄養教諭
「ご飯など主食と牛乳は価格は確実に上がって、おかずに使える価格はどうしても狭まっていく。そこがどんどん苦しくなる。給食費(保護者負担金)は変わらないので」

広島市の公立小学校では保護者負担額は1食あたり250円。これは過去10年間変わっていません。市は、国の交付金を使って1食あたり49円を補助しています。去年に比べて補助は15円増やしたものの、そのうち14円はコメなどの主食と牛乳の値上がりに充てられています。副食=おかずの予算はわずか1円しか増えていません。

会議に参加した栄養教諭
「(児童の)楽しみであるデザートや季節が感じられる果物なども献立に入れたいのですが、そこから(献立の全体)予算を調整させてもらうことが多い。その点でも物価高はこどもたちの献立に直結する」

それでも栄養教諭は工夫をこらして物価高を乗り切ろうとしています。昆布や鰹節は量を減らして出汁をとる時間を延ばしたり、栄養価が変わらない範囲で野菜の量を減らしたり…
会議に参加した栄養教諭
「本当に微々たる金額かも知れないですけど、ちょっとずつ削って、こどもたちが喜ぶ献立につなげられたらなって考えています」

市立高須小学校では「こどもの日」の給食が完成に近づいていました。児童にも人気の鶏の唐揚げは、柔らかさを重視し、ムネ肉ではなくモモ肉が使われています。
比較的安いムネ肉の出番は増えているということですが、できるだけ堅さが気にならない煮込み料理などで使うよう工夫しているということです。
まずは校長が検食し、ついにこの日の給食が完成しました。こどもたちが喜ぶよう工夫を凝らした献立です。
