広島・福山市の小学校で担任の女性教諭が児童に対し不適切な発言をしたとして、学校側が保護者に謝罪しました。児童の保護者が初めてテレビ取材に応じ、心境を語りました。

男子児童の父親
「『地球から消えてください』とか、本来、いじめを止める側の人間が…。許せませんね」

こう話すのは、6年生の児童の父親です。

福山市教育委員会によりますと、市内の小学校でことし4月以降、6年生の担任を務める女性教諭が、男子児童1人に対し、不適切な発言などがあったとして、今月、学校側が保護者に謝罪したということです。


先月、保護者は、市教委に男子児童が女性教諭から、▽胸ぐらをつかまれたことや、▽『地球から消えてほしい』などの発言があったと相談していました。


これを受け、学校が6年生全員に対して今月、実施した緊急のアンケートでは、複数の児童が女性教諭について、▽ほかにも暴言があったとしたほか、▽この男子児童の胸ぐらをつかんでドアに押しつけた音がしたなどと回答したということです。


市教委などの聞き取りに対して女性教諭は、何回も同じことで指導する中で厳しくしてしまったことや「わたしの前から消えてください」と発言したことを認める一方、そのほかの内容には食い違いがあると説明したということです。


男子児童の父親は、不信感を募らせています。


男子児童の保護者
「先生とアンケートの内容がすごく食い違っているのが違和感を覚えて…。学校の言うことが信じられないというか」

保護者によりますと、男子児童が道徳の宿題を忘れた際、特に暴言を受けたり、胸ぐらをつかまれたりしたということです。


男子児童の父親
「息子は、そのときは何にも言いませんでしたけど、つらかったんだろうなと。もうちょっと何か違う指導の仕方とかあったんじゃないかなと」


保護者は、アンケートの回答に「ブラックホールに消えて」などといった女性教諭の発言が複数あったことを指摘…。学校で面談した際、女性教諭からは、「わたしは言っておらず、別の児童が言っていたので注意した」などと説明されたということです。


男子児童の父親
「(アンケートで)息子の友だちですよね、いろんな意見を出してくれて。その友だちも勇気を持って出してくれたと思うんですけど、そこはすごく感謝しています」

保護者の横で取材に同席した男子児童は、「先生から『あなたは、わたしのストレス発散にぴったりです』と言われたときが一番傷ついた」と話していました。


この内容は、アンケートでも同様の回答があったということです。男子児童は、現在、登校できない状態です。

男子児童の父親
「学校側だけに求めるのも違いますし、息子が本当に安心して学校に行けるように話し合っていかんといけんなと思っています」


市教委は、引き続き事実確認など調査を進めるとしています。