8月前半に台風を連続発生させた「モンスーンジャイア」 後半はどうなる? 

ことしは台風の発生が平年に比べて少ない状況が続いていましたが、8月8日以降、4つの台風が立て続けに発生しました。

台風5号(8日午前3時)
台風6号(11日午後6時)
台風7号(13日午前3時)
台風8号(13日午後3時)

このうち台風5号は東北地方の太平洋側に上陸する異例のコースをとりました。こうした珍しいコースや立て続けに台風を発生させた一つの要因とみられるのがモンスーンジャイアです。

今月に入ってから日本の南海上では台風や熱帯低気圧が次々と発生しています。日本の南海上は気圧の低い低圧部となっているためです。この低圧部はモンスーンの南西よりの風と貿易風の東よりの風がぶつかることで相対的に気圧の谷となっており、そこから低気圧性の渦となって日本の南海上に存在しています。モンスーンジャイア(渦)と呼ばれるものです。

このモンスーンジャイア(渦)は、反時計回りの低気圧性循環となっていて、熱帯低気圧や台風がこの渦の南から南東側の縁で次々と発生することが知られています。8月前半の台風5号~8号が発生した大きな要因となったとみられます。

モンスーンジャイアの寿命は2週間程度とされ、現在は解消しつつあります、このあと5~8号が発生したのと同じような場所で次々と熱帯低気圧や台風が発生することはない見込みです。