4月20日(土)広島 vs. 巨人(マツダスタジアム)

巨人相手にまだ白星に恵まれていないカープ。3万1000人を超える観客が見守るなか、前日の試合とは打って変わって、この日は初回から試合が動き始めます。

1回ウラ、菊池涼介 がヒットで出塁すると、4番・堂林。“つなぐ4番” が2球目をレフト前へ。ここからカープの猛攻が始まります。

堂林に続くのは、前日の試合で2安打をマークした 小園海斗 。詰まった当たりが、今季、初先発を任された巨人・井上温大 のグラブを弾き、満塁のチャンスに。

打席に立つのは、上本崇司 。打球は、またもピッチャー・井上のグラブを弾きます。本人も「必死で食らいついていきました」と語る激走で1点を先制します。

なおも続く満塁のチャンスで “頼れるベテラン”・會澤翼 。あと少しでホームラン…、大きな弧を描いた打球はフェンス直撃。これでカープは4連打。會澤の走者一掃・タイムリーツーベースで3点を追加します。

カープ先発の 森下暢仁 は、今シーズン、マツダスタジアム初登板。4点リードという大きな援護を受けて迎えた2回。先頭バッター・長野久義 を空振り三振に抑えると、続く 大城卓三 も空振り三振に。きっちり三者凡退に打ち取る好投ぶりで、巨人打線の追い上げを許しません。

投打がかみ合ったカープはこの日、守備でもファインプレーを連発。3回、2アウト・1塁の場面。坂本勇人 のライト前ヒットで オコエ瑠偉 が3塁への進塁を狙うも、野間のレーザービームが発動し、アウトに。固い守りでジャイアンツに流れを渡しません。

4回には、久保修 。勢いよく 丸佳浩 の打球めがけ、前のめりに走り込み、ダイビングキャッチで執念のアウト。気迫あふれるプレーで満員のファンを沸かせます。
6回には、守備で活躍した野間が、今度はバットで見せます。野間は今季のマツダスタジアムのすべての試合でヒットを記録。ツーベースヒットで得点圏に進みます。

するとプロ15年目の堂林が、相手の意表を突くセーフティーバントでノーアウト・3塁・1塁に。頼もしいベテラン達が切り開いたチャンスに続くのは、23歳・小園。内野ゴロの間に野間がホームイン。さらに1点を追加します。
その後、カープは2点を返されますが、5対2で迎えた7回ウラ。代打で登場したのは、「なんとかことし、結果を残したい」―、去年、1軍出場がゼロだった 宇草孔基 。「力まずに自分のスイングで打つことができた」という打球は、勢いそのままにカープファンの元へ。

新井監督も「去年の宇草とことしの宇草は違う!」と評価する一発は、2022年6月以来、およそ2年ぶりのうれしいホームラン。
これがダメ押しとなり、6対2で試合は終了。カープは、巨人を相手に今季初勝利を奪いました。