小園の成長はバッティングだけではありません。このオフに取り組んできた走塁の成果もさっそく “実り” を見せます。4月3日の地元開幕戦。第3打席、フォアボールで出塁した小園は、続く堂林の打席で投球がワンバウンドしたのを見逃さず、すかさず2塁へ向かいました。

小園海斗 選手
「うまく体が反応して…。“ワンバウンドゴー” っていうのは、キャンプでも口酸っぱく(藤井彰人)ヘッドコーチに『アウトのタイミングでもいいから、どんどん行け』って言ってもらって練習を数多くしてきたので」

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「これ、ワンバウンドを武器に、ワンバウンドがいいピッチャーというのは、データとして入っている。だからこそ思い切って行けた。いい準備をしていたと思うんです。小園選手がどこでスタートを切ったか。ボールがベースを通過するあたりで『ワンバウンドだ。行ける』と。藤井ヘッドの後押しもあったと思うんですけれども、彼にとっては今後を左右する大きな武器の走塁になったんじゃないかなと思います」

そして、2塁に行った小園は、秋山翔吾 のレフトへの当たりで一気にホームへ。判定はアウトになるのですが、リクエストの結果、判定が覆りセーフになりました。ただ、本人にとっては反省も多かったといいます。

小園海斗 選手
「ちょっとリードだったりシャッフル(※ 飛びながら第2リードをとること)がちっちゃかったっていうのはあるんですけど、シャッフルとかリードの大きさとか、ちょっとだけでセーフかアウトか変わってくると思うので、そこも勉強になりましたし、練習から想定してやっていくべきだなと思いました。ちょっと(走塁が)ふくらんじゃったので、やばいなって思いながら正直、走った部分もあって。あの走っている最中にいろいろなことを考えていました」

実際に一度はアウト判定になってしまった走塁。小さな意識と動きが1点を分け、勝敗を左右します。

キャンプ中に 天谷宗一郎 さんがインタビューした 菊池涼介 選手も「リーグ優勝の1つのカギは走塁にある」と語っていました。