成年後見制度を巡るトラブルは刑事事件にもなっています。

元弁護士 成田学 被告(56)
「お話しできませんよ、今、公判中ですから」

福山市の元弁護士・成田学 被告(56)は、後見人などとして男女3人から預かった2348万円余りを着服したとして、業務上横領などの罪に問われています。

着服した金はキャバクラ通いや高級ブランド品の購入などに使ったとされます。

成田被告が所属していた広島弁護士会はー

広島弁護士会 坂下宗生 会長
「弁護士あるいは弁護士制度そのものに対する大変な裏切りで、信頼を大きく損ないかねない、そういう事案で、残念としか言いようがない」

事件前は広島弁護士会の福山地区会長を務めるなど活躍していた成田被告。代理人の弁護士によると、ピーク時の収入は過払い金返還請求の対応などで年間およそ7000万円ありましたが、事件当時は4000万円に減っていました。

預り金をキャバクラなどに使い込んだことについて裁判で成田被告は「仕事がうまくいかず、酒に逃げていた。金銭感覚がまひしていた」と証言しています。

広島弁護士会 坂下宗生 会長
「どこかで初めて一線を超える瞬間があったと思うんですけれども、そこでどうして引き返せなかったのかというのが、非常にくやしく思われます」