広島県福山市に住む 石井靖子 さんです。石井さんの養父で資産家の 北川他久美 さん(82)は生まれつき聴覚に障害があり、兵庫県内の特別養護老人ホームに入所しています。

石井さんは7年前、サービスの内容に満足していなかったことなどから、北川さんを別の施設に移そうとしたといいます。

養父が成年後見制度を利用 石井靖子 さん
「広島県の呉市に聴覚障害者の方の施設が別にあって、で、そこが見学に行ってみたら、すごくいいんじゃないかなと思って。本当に合うかどうかで見てもらおうかっていうので、短期の外泊を施設長に言ったんですね。で、そうしたら施設長が怒りまして、『そんなこと言って出るんでしょう』『絶対出しません』って言って怒って」

石井さんは、その後、施設から事前の相談もなく、「成年後見制度に基づいて後見人をつけた」と一方的に伝えられたと話します。

養父が成年後見制度を利用 石井靖子 さん
「家族に言わずに後見制度をつけられてしまいまして、それから、もう7年戦ってるんですけれども、結局は家族に会えない、そういう状況を作らされてます」

後見人の弁護士から「養父の北川さんは『会いたくない』と言っている」と告げられ、7年間も面会できない状態が続いているといいます。石井さんは、北川さんの意思を直接確認したいと、施設や後見人を相手に民事裁判を起こしています。

養父が成年後見制度を利用 石井靖子 さん
「家族の中で全然、完結できる内容でサポートできるところに赤の他人が入ってくる。ここがもうすごい問題だと思いますので」