児童たちから出た意外な感想 当時と重なる部分も
児童
「何も見えない、島の形しかわからん」
「なんか揺れが強くなってきたよ。顔寒い」
揺れる船の上では、冷たい海風が、絶え間なく吹き付けます。1時間の乗船体験を終えた児童たちは…

比嘉珠玲さん(小5)
「揺れていて暗いから落ちそうで怖かったです」
仲宗根愛奈さん(小6)
「もしかしたら死ぬかもしれないみたいな、あと寒いし、酔って気分も悪くなるから」
一方で、こんな感想もありました。
高橋永さん(小6)
「怖かったけど、楽しかったです」
神谷美心さん(小5)
「めっちゃ楽しかった」
與那覇朝惟さん(小5)
「乗ったら案外楽しかったです」

船の上が「楽しかった」という感想。それは、沈没した疎開船、対馬丸の生存者の証言と重なります。
対馬丸の生存者 高良政勝さん(2004年取材・当時64)
「船の上で、兄弟でワイワイガヤガヤ騒いでいたのはかすかに覚えているんですね。はしゃいでいた子供たちが、地獄のどん底にね…、一瞬にして突き落とされて」
年が近い児童だからこそ、当時疎開した学童の心境を感じ取ることができた、貴重な追体験となりました。