今井記者
「古くなってしまった写真を修整してくれるということで評判の写真館がこちらです。行ってみたいと思います」

迎えてくれたのはTKスタジオ社長の渡嘉敷幸伝さん。1963年18歳でスタジオを立ち上げ、現在は息子と2人で切り盛りしています。親子2代でおよそ60年、店内には地元はもちろん、県内各地から訪れた人たちの節目節目の写真が並びます。
TKスタジオ 渡嘉敷幸伝社長
「あれは100日記念ね。ずいぶんウチでやってる写真はありますよ、同じ人を長期的に記録できるのはこれは非常にありがたいですよ」
幼稚園や小学校のアルバム制作は2代目・真也さんが担います。コミュニケーションを取りやすいのも、地元の写真館ならでは。
真也さん「ちなみにこれから次の行事って何がありますか?プールとか?」
本部教頭「9月にプールがありまして」

TKスタジオ 2代目・真也さん
「(子どもの)ニコニコしている写真を僕らは撮れるんですけど、親御さんとか先生方はもっとかわいい笑顔を知っているので。難しい所ではありますよね」
そんな地元の写真館・TKスタジオが、40年程前から手掛けるのが古くなった写真の修復です。
依頼客「これなんですけど。出来ればちょっと、きれいにしてもらいたい」
渡嘉敷社長「これも全部シミだから。髪もちょっとこの辺きれいにした方がいい」

シミや背景の汚れを消すといった依頼もあれば、破損や劣化が著しいものまで。かつての修復は撮影したフィルムから作られるネガフィルムに鉛筆で修正を加えるというものでした。
渡嘉敷社長
「(プリントして)悪かったらまたやる。相当時間がかかったわけね」
修整したネガフィルムから写真にプリント。その写真に違和感があれば、再びその写真を撮影しネガフィルムにしてと、鉛筆修正を繰り返すのだそう。また背景や服など修復不可能な場合は他の写真と合成します。
親子のやりとり
「この色むらを消してといっている訳でしょ?この汚れとか」
「そうそうそう。復元修正だから」
「スキャナーで取り込んで」

現在はすべてパソコンによる作業に変わり、デジタル加工に詳しい先輩たちから技術を学んだ真也さんが修復作業を担います。手作業よりはるかに早く、精密な仕事が出来るようになった反面、素人との差別化をはかるための日々の勉強は欠かせないのだとか。
そして技術が進歩しても変わらないのは、“依頼者の要望に出来る限り応える”こと。
2代目・真也さん
「お祖母ちゃんの写真を直していて、良かれと思って髪の毛を修正したりシミを消してあげたりするんですけど。ご家族が希望されていたのは、そのままのお祖母ちゃんだったんですよ。シミがあってのお祖母ちゃんだったんですよ。その時はやっぱり未熟さを感じますね。自分の」