沖縄では本格的なマリンレジャーシーズンを迎えていますが、気を付けたいのがマリンレジャー中の事故です。

安全に楽しむために必要なことをRBCの愛久澤記者が体験リポートします。

愛久澤記者「全く抵抗することができません。どんどん流されていきます」

体験したのは、一見波もなく穏やかにみえる海で発生する「離岸流(りがんりゅう)」。

愛久澤記者「体を浮かべているだけでどんどん、まるで引っ張られる様に流されていきます。怖いです」

見ての通り、人はあっという間に流されてしまいます。

第11管区海上保安本部交通安全対策課・島袋光和課長「気象海象不注意で、潮の流れとか沖合に流されるような事故が発生しています」「流された場合はパニックを起こさず、慌てず、混乱せずに、その場で一回立ち止まってもらって、流れが淀みますので、その淀んだところから陸上の右側、左側の方に避けて戻ってきてもらうということを心がけて頂きたい」

観光客数が回復するのに伴い、県内ではマリンレジャー中の事故が増えています。

島袋光和課長「これは前年同時期と比べますと、27人でしたので14人多いと、今年は多発している傾向にあるかと思います。

今年、県内で発生したマリンレジャー中の事故は41人。10人が死亡しています。

シュノーケリング中が4人で最多となっていて過去5年間ではシュノーケリング中の事故で50人もの人が死亡または行方不明となっています。なぜシュノーケリング中の事故が相次ぐのでしょうか。

島袋光和課長「知識・技能不足、機材の取り扱い方が良く分からない、購入はするんですけど、安易にできるもんだという、誤って海水を飲んでしまう。パニックを起こし溺水しまう割合が高い」

知識・経験不足から起きる事故。安全に楽しむために必要なシュノーケリングの基礎知識を教えてもらいました。

シュノーケリングの基本動作で大切なのは、次の3つです。

マスククリア…マスク内に水が入り視界が悪くなったときに、マスクの上部を抑えながら、鼻から強く息を出すことで水が排出できます。

シュノーケルクリア…シュノーケルに水が入り呼吸ができなくなった時、焦らずに強く息を吐きだすことで水を排出できます。

フィンでの泳ぎ方…足をまっすぐのばし、大きくかくことで泳ぎが安定します。

それでも万が一、流されてしまった場合の注意点も聞きました。

島袋光和課長「(岸に戻ることが)出来なければ、浮いて待つ。流れが止まるところで救助を待つことが必要。ただし、その際ライフジャケット、必要最低限の装備を着用して頂きたい」

シュノーケリングを安全に楽しむための最低限の装備をおさらいします。

水中マスク、シュノーケル、フィン、ライフジャケットなど体を浮かせるもの。この4点セットが必須です。

また尖った岩場や毒のある危険生物と遭遇する可能性もあるため、手にはグローブの着用も推奨されています。

基本的な知識と安全装備を備え、海が安全な状態かも確認したうえで行えば、シュノーケリングは安全に楽しむことができるレジャーです。

島袋光和課長「7月、8月となると夏休みの時期になってきます。家族連れで海に行く機会が多くなると思います。その際にはお子さんから目を離さない。親は子どものライフセーバーという気持ちを持っていただいて、マリンレジャーを楽しんでいただけたらと思います」

マリンレジャーは非常に楽しいものですが、海の危険についてはしっかり気を配りみんなで安全対策を心掛け、楽しい夏の思い出を作りましょう。