周囲が感じる平川の凄さ 世界見据え、高校の頂点を狙う
平川の凄さについて、周りの選手たちはどう感じているのでしょうか。
高江洲理央さん「脚の回転も他の選手と全然違うし、最初から最後まで落ちることがそんなにないのかな」
喜納博駿さん「長い距離を走っていたら、400mとか、結構みんな落ちてくるんですけど、慧は全然。落ちるどころかみんなより伸びてるみたいな、落ちない」
去年の九州総体。4レーンの平川は『落ちることなく、むしろ伸びて』いき、最後は独走を見せていました。更に取材していくと、平川の強さを象徴するキーワードが登場します。

母・美紀さん「オンとオフを切り替えて、集中力があって負けず嫌いってところもある」
金城研コーチ「小学校から彼は見てきているんですけど、彼は動きも柔らかくていい動きもしますし、最近よく思うのはここ一番の集中力の強さ」
コザ高校 平川慧「常に集中することが嫌いというか、人間誰もがきついと思うので、中学校くらいから走る時だけ集中することで、その集中力を一気にそこに持っていける感じがして」
心技体が整い、向かうところ敵なしに見えますが、全てが昇り調子だったわけではありません。優勝を期待された去年のインターハイ。目指し挑んだ全国大会でまさかの予選落ちにー

平川(去年のインターハイ時のインタビュー)「悔しいの一言ですけど、去年はインターハイで3位だったので優勝を目指したいという気持ちもあって、去年より順位を落としたのが悔しい。来年はインターハイが北海道と聞いているので高校生最後になるので、絶対に優勝したい」

今年2月には疲労がたたり腰の疲労骨折との診断が。長いリハビリを経て、スパイクで短距離を走ったのは、実は復帰後この日が初めてでした。それでも。
コザ高校 平川慧「意外といけそうです。まだいきます」
逆風にめげず、自分のペースで目標達成に向かう平川は、もっともっと遠くを見据えて戦っています。
コザ高校 平川慧「オリンピックや世界選手権だったり、世界で戦うには日本一が必要条件になるんじゃないかと思っていて、その中で高校総体で、高校最後のインターハイなので、そこで優勝して、一歩一歩焦らずに将来の目標に近づいていければと思う」
沖縄が生んだ稀代のスプリンター平川慧。今週末、集大成に臨みます。