

仲村アナ(視聴者からのメール)
「大きくなったらトイ・レンジャーになっておもちゃが怪物にいじめられていたら、助けてあげたいです、トイ・レンジャー・・・」
「おもちゃのレンジャーってことか」
仲村アナ
「そういうことか、一瞬ね」
首里のすけ
「和式戦隊とか、洋式戦隊とかじゃないってことですよ」

RBCiラジオの朝の情報番組「アップ!!」最新ニュースや身近な生活情報を楽しくわかりやすく伝えるのは、番組パーソナリティのお笑い芸人・首里のすけさんと仲村美涼アナウンサーです。
「実は今までベテランのドライバーの勘でやっていたそうなんです。」

この番組でのある発言が注目を集めアプリなどでラジオ放送が聞けるラジコでのタイムフリー、いわゆる追いかけ再生数が通常の5倍を超えるなど大きな反響を呼んでいます。その日の放送がこちら。


仲村アナ(4月19日の放送の音声)
「私がアップの番組とかでお休みを時にですね「おめでた」じゃないと言われることが結構あるんですよね、言ってくれている人に対しての何か不愉快と思っていることではないんですけど出来れば今後言わないでほしいという気持ちがありまして」

放送の前日、別番組の収録でアップを欠席。さらに理由を明かさなかったことが憶測を呼び、リスナーから「おめでたですか?」と書き込みがー
この一連のやりとりを受けてこれまで蓋をしてきた思いを話し始めました。


仲村アナ
「この働くひとりの人間として考えた時に子供を授かることを考えると、自分のキャリアが止まってしまうんじゃないかな、不安な気持ちとちょっと裏腹なところがあるんですね」

『授かりたくても難しい、今の環境だとまだちょっと考えられないかな』という人もいますし、『本当におめでたですか?』っていう質問っていうのが、その聞かれた相手にとっては重責になることがやっぱりあるかなと思っているんですよ。周りにももしかしたら、言われて嬉しい人もいたら、言われたくないっていう人もきっといると思うんですよね」

「だったらそれを別に口に出さずに違う形でフォローするっていう環境というのが、社会にとって子育てしやすい環境であったりとか、女性が(社会)進出しやすい社会というものなんじゃないのかなというのを昨日感じたんですね。」
「おめでた?」と聞かないでほしいと語り掛けたこのオープニングにリスナーから多くのコメントが寄せられました。

【ツイッターのコメント】
「美涼さんのオープニングの話、沢山の方に気づくきっかけを与えてくれましたね」
(@ソシアルフルーチェ)
「言われた本人は本当辛いし、配慮って本当に大変」(@nakamods)
「女性がいつ子供を産むか、何人生みたいか…それは女性自身が決めること。他人が詮索するのはプライベートに立ち入ることなのでやめてほしい」(@Mami Kayou)
「周りは良かれと思って言ってしまうんでしょうけど、それが却って迷惑なことにも繋がるんですよね。自分自身も気をつけたいと思います」(@雪丸)

知らず知らずのうちに誰かを傷つけてしまう。そうした言動は「無意識の思い込み」→「アンコンシャスバイアス」から生まれていると言われています。


アンコンシャスバイアス研究所認定トレーナー 比嘉華奈江さん
「アンコンシャスバイアスは200種類以上あると言われていますが、例えば、沖縄出身だというとお酒が強いと思うとか、関西出身だとおしゃべりで面白そうな人だなと思うとか、アンコンシャスバイアス自体はそれだけでは影響や問題に発展するというものではなく、それが押しつけになってしまったり、絶対こうあるべきだラベル付けになる可能性はあります」

これまで得た経験から生まれる無意識の思い込み・アンコンシャスバイアス。この考え方を「誰かに押しつけた」とき、相手を傷つけてしまう可能性があると専門家の比嘉華奈江さんは指摘します。

比嘉華奈江さん
「出張が多く伴う仕事なので育児中のなになにさんには大変だと思って、『プロジェクトからは一旦外しておいたからね』と例えば上司から言われたとして、上司は良かれと思って、気をつかって、出張に行かない方がいいと思って外したんだけど、本人にとってはそれがすごいショックだったと日常の中によくあるんじゃないかなと」
街の声はー


40代・主婦
「夫の実家に行った時とか、ずっと手伝いをしなきゃいけなかったりとか」
30歳・公務員
「結婚当初は育児については、母親が中心になってやるべきと思ってたんですけど、子どもを育てながら意識が変わってきて」
50代・介護職
「共働きだったので子どもに熱が出た時はお母さんが必ず帰らないといけない。お父さんじゃなくて必ずお母さんに連絡が来るとか」

無意識の思い込みが結果として、誰かの生きづらさに繋がっている、それを正しく理解することがSDGsの目標「質の高い教育」と「ジェンダー平等」につながっています。


比嘉華奈江さん
「全員が全員、同じ考え、同じ状況ではないということをしっかり私たちが認識しておくってことが大事で、10人はこれまで一緒だったかもしれないけど、11人目は違うかもしれない。100人一緒だったかもしれないけど、101人目が違うかもしれない思いを巡らせるってことがすごく大事かなと思っています。」
自分の言動が知らず知らずのうちに、誰かを傷つけている。そう一歩立ち止まることが、誰もが生きやすい社会への近道かもしれません。