沖縄戦当時、旧日本陸軍が首里城周辺の地下に構えた第32軍司令部壕について、県は2日、昨年度実施した調査の結果を発表しました。
第32軍司令部壕は沖縄戦当時、旧日本陸軍が住民や学徒を動員して首里城周辺の地下に構築した壕で、県は重要な戦争遺跡として2026年の公開を目指し、調査を進めています。
県は昨年度の調査結果を発表し、壕の中枢部分につながる第1坑道があると推定した歓会門(かんかいもん)近くで実施したボーリング調査で、「坑道の床面」とみられる地層の境目が深さおよそ11メートルの地点で確認できたと発表しました。
園比屋武御嶽(そのひゃんうたき)石門付近でも去年11月、同様の境目が確認されていて、県は2つの地点で「坑道の床面」が確認できたことで、第1坑道の場所をより正確に想定できるとしています。
県は引き続き壕の調査を続けながら、保存公開に向けた基本方針の策定に取り組むとしています。