沖縄のフルーツと言えば?マンゴー、パイナップルにパッションフルーツ、シークワサーなどをイメージする人が多いのではないでしょうか。
こうしたいわゆる南国フルーツ以外にも、生産量が少ない作物、いわゆる『希少作物』は高単価で取引され、観光資源として利用できるなど、地域農業の振興につながる有力な作物として特に期待されています。

このような希少作物の中で、沖縄県内で近年注目が集まっているのが『イチゴ』。従来のイチゴは紫外線や高温に弱いとされていて、沖縄での栽培は難しいとされてきましたが、技術力の向上などで20年ほど前から生産が始まり、イチゴ狩りなども普及してきました。
特に宜野座村はいち早くイチゴの生産を始めると、年々生産量を増やした地域です。2018年には『イチゴの里』宣言をするなど農家戸数を増やし、生産量や質の向上を目指して取り組んでいます。
こうした中、宜野座村のイチゴを使った商品開発が進められています。その商品とは『宜野座村のいちごバター』です。
主な原材料はイチゴ、バター、きび砂糖のみ。特にイチゴをふんだんに使っていることから、フルーティーな味わいで重すぎないフルーツバターとなっています。また保存料や着力涼、香料は使わず、素材本来の香りと色が楽しめる商品なんです。

この商品の企画、開発を行ったのは『沖縄独自の自然由来のもの』や『素材や製法にこだわる』食品や雑貨を手掛ける“琉Q(ルキュー)”。
これまでにも県産フルーツを使ったフルーツバターやピィパーズ、練り唐辛子といった調味料などを展開しています。
また農家と直接やりとりをして作物を購入することで、農家の所得向上につなげるだけでなく、商品製造の一部を福祉作業所に委託し雇用を生み出すなど、地域経済への貢献も!
今回のいちごバターの製造・販売のための資金はクラウドファンディングで募集したところ、目標金額の10万円を一日で達成し、残り期間54日を残し60万円を超える支援が集まるなど、県内外から注目を浴びています。

こんがり焼いたトーストとの相性は抜群で「一口食べれば、商品の良さが分かってもらえると思う」という自慢のイチゴバター。
新たな県産品を応援で“贅沢な口福”時間はいかがでしょうか。