「岩場に少ない砂地」 意外な発見場所
また、アカグツ科の魚類は一般的に、砂や泥が堆積する大陸棚やその斜面に生息することが知られています。しかし今回シマグツが発見された南大東島沖の海底は、その水深帯のほとんどが急峻な岩場です。発見された地点は、そのような岩場の隙間にわずかに砂が堆積していた場所でした。
シマグツは、岩場の中に存在する狭い砂底という限られた環境を利用して逞しく生きているのか。あるいは好んで暮らしているのか。深海の生態系は、予想以上に広くつながっているのかもしれません。
研究者たちは、北西太平洋の海洋島付近にどんな深海魚類が暮らし、その全体像はどのように成り立ってきたのかを考えるうえでも重要な知見となったと考えています。
小枝圭太助教は、海底火山の噴火でできた島自体が長い年月をかけて移動していることに加え、魚類自身も何世代もかけて遠く離れた島を渡るほどの移動能力を持っている、そのどちらの可能性もあると、今後の研究での解明に意欲を示しました。








