漁の帰りがけだった一家に救助の依頼が

一刻を争う状況で、近くを航行する船に救助の依頼が入ります。このときたまたま近くにいたのが、名護市の漁師、平田祐貴さん一家3人が漁から戻る途中の船でした。

平田祐貴さん(41):
「3人で漁から帰港するときに組合の人から連絡がきて、すぐ保安庁と一緒に出動する、となりました」

救助活動に携わった平田祐貴さん(41)

日頃は刺し網漁をしているという平田さん。すぐに救出に向かいました。陸からも目視できる距離でしたが、ボートの周囲を遊泳していた生徒1人は一時、姿が見えなくなるなど緊張が走りました。

「風が強く、(手漕ぎでは)何もできる状態ではなかった」

波で揺れるボートに漁船を横づけして救助

通報のおよそ15分後、名護海上保安署の小型艇が生徒らの乗ったボートを発見します。波による動揺が大きいなか、平田さんは自分の漁船をボートにつけ、乗っていた3人を救出。陸に上げて救急車に引き継ぎ、事なきを得ました。

シュノーケルとフィンをつけて泳いでいたまま姿が見えなくなっていた1人は、自力で岸に上がったところを発見され、けがもなく無事でした。

表彰を受けた平田さん一家

「急いで出港したもので、誰もけががなく良かったと思います。たまたまタイミングよく自分がいて救えた」

名護海上保安署は5月25日、迅速な判断と的確な救助活動で人命を救ったとして、同行していた祐貴さんの妻・奈津季さん(41)、息子の大貴さん(17)の家族3人に表彰状を贈りました。

沖縄の海を管轄する第11管区海上保安本部は、遊泳などのマリンレジャーを行う際は「救命胴衣(ライフジャケット)の着用」、「連絡手段の確保」、「118番通報の活用」のほか、気象情報をよく確認して安全に配慮するよう呼びかけています。