「私の中の何かがプツンと切れた」無我夢中で逃げた雨の夜

小学4年生の夏休み。「父親に認められたい」と宿題に励んでいた伊禮さん。すると酔っぱらって帰ってきた父親が、ふすまをバンッと開け、部屋に入ってきた。

「何してる? 見せろ」

そう言われ、宿題のノートを差し出した。すると父親は、何かが気に入らなかったのか、その場でノートを破り捨てた。

「私の中の何かがプツンと切れた。今も思い出す」

自宅の裏の配管を伝って外に出て、雨の中、無我夢中で逃げた。「これは、何か違う」。そう思った。