「ここでみんなで、ほぼ2次募集のメンバーが集まっているので」
「高校1回落ちているのでこっちでやる気はなかったんですけど、コーチに誘われてやらないかってことで」
挫折を経験した生徒たちが休部状態だったサッカー部を復活させました。その高校は、離島・八重山商工。
八重山商工 仲山久美子校長
「私が教頭で7年前にいた時には、3人いるかと思えば、また1人になったとか、指導者が入ってくれると学校も活性化します。サッカー部がこういう風に示してくれたと思います」
復活のポイントは指導者の存在でした-
山本監督
「しっかりやれ、腰からひねってよ、腰、体、膝内側 しっかり入れてよ」
外部指導者として監督に就任した山本努(つとむ)さん。
生徒「太陽みたいな存在じゃないですか」
山本監督「ハハハハ、なんか俺がはずかしい」
長い選手は小学校から9年間山本監督の指導を受けています。そして今年2月、県新人大会で八重山商工初の準優勝を果たしたのです。
新人大会9得点の活躍 与那原鳳翔(よなはら たかと)選手
「やっぱ自信がつきましたね、そこで本当に全国大会に出られるかもしれないっていう」
監督との絆で全国高校サッカー選手権の出場をめざす選手たち、そこには離島の部活動の課題を解決するヒントがありました。
石垣市で美容院を営む山本監督。高校時代、サッカーの強豪・群馬の桐生第一でそのプレーを磨きましたが、片親だったこともあり大学進学は断念しました。
Qなぜ美容師に?
山本監督
「ちょっとこういう風な生活も(想像して)あったんですよ。こういう風にしたいなっていうのが、将来自分でお店開いたら自由な時間ができるだろうから」
Q頭の片隅にはサッカーが?
「教えたいっていうのがあったので」
でも最初は、学校側も半信半疑。
山本監督
「多分続かないと思われていたんだろうなと思って、今までがそうだったから、部室もなんかアイドルのポスターが張ってあったりとか、壁に穴が開いたり落書きされていたりとか。でもなんか楽しそうじゃないですか、それくらいからやるのが」
山本監督の指導を小学4年の頃から受けるキャプテンの吉田龍ノ介選手。
高校はサッカー強豪校への進学を目指していましたが、不合格。二次募集で八重山商工に入りました。
吉田龍ノ介主将
「そのときにサッカーやらないってコーチに伝えたら、落ち込んでいることを分かってくれていたんで、走りに連れて行ってくれて、一緒に何日か走って話しながらサッカーに熱が戻った感じで」
Qどんな話をしていた?
「まあ別にサッカーに関係ないようなプライベートの、ぼく当時付き合っていた彼女のことだったり話していました。ハハハ」
吉田主将のように2次募集で入学した部員は少なくありません。