県立コザ高校の生徒が3年前に自殺したのは当時の顧問のパワハラが原因だったなどとして、両親が県を相手に損害賠償を求めた裁判が7日、那覇地裁で始まりました。

第1回口頭弁論が開かれた法廷(7日 那覇地裁)



この裁判は、2021年、県立コザ高校の空手部主将を務めていた当時高校2年の男子生徒が、顧問から理不尽な叱責といったパワハラを受けるなどした後に自殺した問題で、両親が県を相手に約1億4000万円の損害賠償を求めているものです。

7日に那覇地裁で開かれた第1回口頭弁論では亡くなった生徒の母親が意見陳述を行い、「この裁判では、息子が正しく生きていた証と、守られるべき尊い命であったということをしっかり証明してほしい」と求めました。

亡くなった生徒の母親が意見陳述した(7日 那覇地裁)



被告となった県は訴えを棄却するよう答弁書を提出していて、県の主張については今後の裁判で述べるとしています。亡くなった生徒の母親は裁判終了後、取材に応じました。

▽亡くなった生徒の母親
「まだ3年という月日なんですけど、やっぱり毎日息子のことを思う。私たちの思いがしっかり届くような裁判になってほしい」

次回の裁判の期日は決まっておらず、9月12日の進行協議で話し合われる予定です。