県内に住む小学生、辺士名朝睦君に『自由研究×SDGs』というテーマで地域に隠れた沖縄の課題を調べてもらいました。
一体、どんな自由研究になったのでしょうかー

バスケットボールと、カレーライスが大好きな辺士名朝睦(へんとな さとき)くん。

朝睦くんが自由研究のテーマにしたのは、食べ物が使われずに捨てられてしまうという『フードロス』の問題です。

初めにフードロスの削減につながるという「街クリーン」の堆肥(たいひ)工場を訪ねます。

街クリーン 金城有次郎さん
「きょうはSDGsについて勉強をするとおもんだけど、 ここがどんな工場がわかるかな?」

朝睦くん
「生ごみを集めるところ」 

街クリーン 金城有次郎さん
「スーパーとか総菜やさんから、どうしても出てしまう生ごみをリサイクルする工場です」

工場の中には、葉野菜や、果物など、スーパーや食品工場から出る生ごみが大量に積み上げられています。

朝睦くん
「とても多いので、なんかいっぱい無駄になっているから、悲しいと思います。ちょっとだけ匂いが残っているけど、普通のやつとは少し違う感じだと思います。」

沖縄では、食べ物を食べずに、捨ててしまうフードロスの量が、1人当たり1日にご飯茶碗1杯分、115グラムも捨てられています。1年間にすると42キロも捨てていることになります。
街クリーン 金城有次郎さん
「おちゃわんの1杯くらいゴミが出てくるというもったいないとは思うんだけど、この野菜を原材料に『たい肥』と言うものを作っているんだよ」 

たい肥というのは、野菜を大きく育てるために必要な栄養分がつまった肥料のこと。街クリーンの工場では、生ごみをリサイクルするために、土や木の粉と混ぜ合わせ2か月以上かけて、たい肥を作ります。

街クリーン 金城有次郎さん
「生ごみが分解することで、野菜や果物の成長にどうしても必要な栄養素を含んだものになります」 

沖縄でも食べ物が沢山無駄になっていることを知った朝睦くん。次に向かったのは那覇市与儀の少し変わったスーパー「eco eat(エコイート)」。

eco eat 玉城郁子 代表
「エコイートは普通のスーパーと違うので、まずお店の方みてみようか」 

お菓子や飲み物や缶詰などたくさんの商品が並んでいる店内、普通のスーパーと同じように見えますが、違いは値札に隠されていました。
朝睦くん「普通の商品より安くなっている」

さらに値札をよーく見てみると…
ポテトチップスの賞味期限は5月、なんと2カ月も過ぎています。
他にも、ラスクは2月26日、ジュースは5月17日、並んでいた商品のほとんどが賞味期限が過ぎています。
本当に、お客さんに売って大丈夫なんでしょうか?

「うちで売っているのは、賞味期限切れ?味って書いてある」
朝睦くん「エコイートで売っている賞味期限のものは美味しい、保管状態がちゃんとしているものだったら、安全なもの。なので売っても大丈夫」
スーパーなどで売られている商品には、「消費期限」と「賞味期限」の2つがあります。

「消費期限」はお弁当や総菜などが安全においしく食べられる期限。もし過ぎてしまうと、おなかを壊してしまう可能性もあります。「賞味期限」はおいしく食べられる目安と言われていて、保管状態によっては、数カ月過ぎていても、味が変わらないものがあります。

「エコイートっていうのは食品ロスショップ」
朝睦くん「まだおいしく食べられるのに、捨てられてしまう可能性のある食品、そういうのを企業の人から、買取をして販売しているお店」

沖縄の問題、フードロス。生ごみを使って、たい肥に変えることも、賞味期限を過ぎた商品を食べることも、どちらもSDGsのつくる責任、使う責任の目標につながっています。
改めて学んだことは?

朝睦くん「賞味期限​を過ぎても食べられることを知った」
フードロスについて、しっかり学んだ朝睦くん。自由研究としてまとめる予定です。