ジンギスカンなどの料理で使用されるヒツジの肉は日本では99%が輸入に頼っています。こうした中、“臭い”イメージを覆し、全国で注目されているのが大分県産ブランドの「朝地ラム」。高級店も扱っているという「朝地ラム」の人気の秘密を探りました。

大分県豊後大野市朝地町にある安藤牧場では、国内では珍しい食肉用のヒツジ「ドーパー種」を育てています。

(安藤牧場・安藤康宣代表)「育てるのは非常に難しいと思う。育て方をよそに聞こうったってこの品種はいないでしょ日本では。なかなか気候風土に合わないんだと思う」

長年、酪農を営んできた安藤康宣さんが景観保全などを目的に2017年、オーストラリアから100頭を導入。繁殖を試みていますが、国内では育成例がないため、試行錯誤の連続だといいます。

安藤牧場

(安藤代表)「生まれて4日くらいのヒツジで、このケージの中が保育園と言っている。ここに連れて帰ったら割と事故は少なくなった」

放牧で飼育すると生まれたばかりの子が野生動物の被害にあうため、赤ちゃんは人の目が届く安全な場所で飼育するように。この場所は保育園の役割を果たしています。

生まれて間もないヒツジはこのケージで飼育


エサのやり方にも工夫を重ねた結果、ようやく200頭まで増え、少しずつ安定供給できるようになりました。

(安藤代表)「今後は今より少し増えるくらいになるだろうけど、コンスタントにやっていければいい」

国内で消費されるヒツジ肉の99%は輸入肉。国産は北海道などの一部の地域でしか生産されていません。生後1年以内の国産ラム肉となるとさらに希少価値が高まります。このため、県酪食肉公社では安藤牧場のラム肉を「朝地ラム」とブランド化し、県外の飲食店や高級スーパーなどに卸しています。

(県酪食肉公社・椎原隆行さん)「鉄分などの栄養成分が非常に豊富に含まれているので健康志向の昨今にあうと感じています。おかげさまで広がっていっている状況」

一方、安藤牧場から車で10分ほどの場所にある大分市内の飲食店では2022年3月から「朝地ラム」の提供をスタート。名物の溶岩焼きでは鶏肉とラム肉がセットで一人前1760円です。

朝地ラムを提供する「地鶏ごや」


(井口キャスター)「独特の風味がしますが、全く臭みではない旨みが口いっぱいに広がります」

一度も冷凍していない新鮮なラム肉は臭みがなく、塩で味わうのもおすすめです。

(地鶏ごや・一万田実砂さん)「ラム肉を初めて食べる人や以前食べたけどちょっとっていうお客様もくせがなくて、とてもおいしいと好評を頂いています」

安定供給が可能になったことで、ネット販売やふるさと納税の返礼品にも活用されるようになった「朝地ラム」。ヘルシー志向の高まりを受けて、県外からの問い合わせも多く、今注目の県産ブランド肉です。