18日に開幕するサッカーJ2。大分トリニータは、チームを知るベテランにユース出身の若手などを加えた選手32人でJ1昇格に挑みます。
(梅崎司キャプテン)「すごく順調に高まってきていると思います。昨年よりも間違いなく熱量を高めて、チームが一つになってアグレッシブに戦っていきたいと思っています」
新戦力は9人。主力を放出したものの、運動量と戦術理解度を求める下平サッカーに合う選手を補強しました。平均年齢は去年より2歳若い25.7歳となり、チームは活気づいています。
(下平隆宏監督)「よく攻守にアグレッシブと言いますけども、特に守備の部分ではなるべく前からハイプレスかけて前で奪ってそのままゴールに直結させたい。すべてはゴールを奪うための逆算から特に攻撃の部分でも積極的に前へ推進力を持ってプレーしたいと思っています」
共に創る「共創」を掲げて、ベテランと若手が活発に意見を交わす今年のチーム。トリニータで10年プレーし、クラブを知り尽くす松本怜CROに話を聞きました。現在はクラブ・リレーションズ・オフィサーとしてクラブの広報や発展に勤めながら、社会人のジェイリースFCでプレーを続けています。
――改めて「CRO」とはどんな仕事ですか?
(松本怜さん)「クラブと企業、行政、サポーター、ファンの方々、もういろんな方々をつなぐというところが僕の一番の仕事かなと思います。選手を経験していた分、選手目線での意見を言えることが結構多くて、そういった部分ではすごく力になれているのかなと思います」
――今年のチームの評価は?
(松本怜さん)「昨年、下平監督は攻撃をメインに結構言ってましたけど、今年はよりそこにフォーカスしながら、シンプルに守備に切り替わったときの圧力のかけ方とかそこに対するハードワークの仕方とかが、アグレッシブになってより攻撃的に行けるんじゃないかなと思う」
――注目する選手は?
(松本怜さん)「昨年ブレイクしたと言ってもいい弓場将輝。やっぱり生え抜きの選手ということもありますし、かなり良い成長したのでそこをよりもう一段階上のステップに行ってほしい。プラスで僕が思うには、積極的に周りに声をかけてチームをまとめていくこと。梅崎司選手よりもまとめるくらいの気持ちがあってもいいんじゃないかと思うので、そこはすごく期待しています」
ユース出身の弓場将輝は去年、リーグ戦25試合に出場し3得点。夏からレギュラーに定着し成長を見せました。キーパーからボールをつないで攻め、守りでは前線からプレッシャーをかける下平サッカーでは、攻守をつなぐボランチが「ピッチの心臓」とも言えます。
(松本怜さん)「あともう一人挙げるのは、プレーをたくさんまだ見てないですけど、すごく良いってみんなが言う選手が安藤。今年は昨年より失点数を減らしたいんで守備力というのがものすごく重要になってくる。そこで安藤が真ん中でしっかり引き締めながら、セットプレーとかで強さも活かしてほしいしすごく期待しています」
――安藤選手の良さは?
(松本怜さん)「万能型なディフェンダーと聞いてますね。手足も長い、リーチが長いところでボールも刈り取れる、ビルドアップも上手い。セットプレーでも高さを活かしてヘディングも勝てる。ダメなところ聞かないですね」
J3・今治FCから完全移籍で加入した安藤智哉は、去年J3ベストイレブンに選ばれました。身長190センチの体格を活かして6得点を挙げたセンターバック。安藤、デルラン、ペレイラと180センチ越えのディフェンダーがそろい、守備やセットプレーに厚みが増し準備万端です。
――J2を勝ち抜くためのポイントは?
(松本怜さん)「僕が思うにはぶれないことですかね。負けが込んでいるときってちょっとチーム的にもぶれちゃう、ぶれたくなっちゃう。そんなときでもチームがやるべきこと、ベースって変えちゃいけない。そこを突き詰めてやり続ける力って本当大事だと思うので、そこを今年のチームにはやり続けてほしい」
選手やスタッフが共に創りあげ、一体感がさらに強まるトリニータ。全員で見据える先はJ1昇格です。
(梅崎司キャプテン)「この一年で戻るべき場所に戻りたいと思ってますし、そのためには相当な覚悟とエネルギーが必要だと思います。仲間と一緒に本当に最高のチームを作って切磋琢磨しながら努力していきたい」
トリニータは19日にアウェイで徳島と対戦。ホーム開幕戦は2月26日、東京ヴェルディを迎え撃ちます。