大分県で生産量日本一を誇る「養殖ヒラメ」。物価高騰に生産者が頭を悩ませる中、温泉を使った新たな取り組みが始まっています。

■エサに温泉成分を配合

大分県佐伯市蒲江にある「友永工業水産事業部」。およそ2万匹のヒラメが8つのいけすで養殖されています。このうちの1つでは今年4月から“ある実験”が行われています。


(友永工業水産事業部木野雄貴さん)「こちらが温泉の成分で育てているヒラメです。全然違って明らかに身が厚くて体も大きい」

秘密は「エサ」にあります。顆粒状の配合飼料と混ぜ合わせているのは温泉から抽出したエキス。このエサを与えることで成長が早まり、病気にもかかりにくくなったと友永工業水産事業部の木野さんは説明します。


(友永工業水産事業部・木野雄貴さん)「ヒラメは元々免疫力が弱い魚で病気にかかりやすい。へい死(突然死)率も高くて、それを補ってもらうために温泉成分の抗炎症反応が病気に効くのではと考えた」