川一面を覆いつくす外来植物「ホテイアオイ」。大分県国東市の川で急増していて、地元の人や管理する県が頭を悩ませています。

(高橋宏明記者)「川の水面に広がっているこちらの植物。花を咲かせて綺麗なんですが、実は水の流れや生態系に悪影響を与える外来種なんです」

国東市の横手川や田深川で1か月ほど前から急増している「ホテイアオイ」。南米原産の植物で繁殖力が強く、全国で確認されています。繁殖すると日光を遮り、水中の酸素不足や水質の低下などを招くことから、国は生態系被害防止外来種リストの中で対策の必要性が高い「重点対策外来種」に指定しています。

この地域に50年近く住む宮永英次さんは、数年ほど前からホテイアオイを目にしていましたが、川を覆いつくすほどの大量発生は初めてだといいます。いまも増え続けている中、宮永さんは地元の自然の変化に不安を募らせています。

(宮永さん)「覆いつくされている川はもう酸素がいっていない。魚がすめなくなる。美しい川を何とか守っていきたいなと思っているし、本当にこれでいいのかなと思っていて心配です」

河川を管理する県国東土木事務所では、過去にホテイアオイの除去に乗り出したこともあり、現在対応を協議しています。

(県国東土木事務所・木下和範課長)「特に今年は日照りが長く続いて、気温や水温が高くなりまして、それが原因。今後は関係機関や専門家と協議しながら除去の方法や時期について検討を進めたい」