大分県内最大の繁華街、大分市の都町ではコロナ禍で感染が拡大するたびに客足が遠のく状況が続いています。こうした中、年末の書き入れ時に活気を呼び戻そうと3年ぶりに集客イベントが開催されることになりました。
大分市都町にある「創作DiningKiRARA」。テーブルには自慢の海鮮料理をはじめ、こだわりの創作和風料理が並び、お酒を楽しむ人たちの話にも花が咲きます。
(利用客)「半年ぶりぐらいですかね。今度は2人目が生まれるので、そのお祝いで」「毎週恒例の飲み会」「2週間に1回くらいは出ているかな。今年は会社の忘年会があります」
(創作DiningKiRARA・清水進さん)「明らかに去年おととしと比べると予約が多い。友達同士の6人から8人で12月の週末は予約が埋まっているのでありがたいですね」
(糸永記者)「午後9時を過ぎた大分市都町です。忘年会シーズンということで通りを行き交う人も多く、以前よりも賑わいを感じます」
今月25日、週末を迎えた都町。仕事終わりのサラリーマンや若者のグループなど幅広世代の人たちが繁華街に入っていきます。60年以上にわたって都町のにぎわいを見てきたバーテンダーの佐藤昭次郎さん。コロナ禍3年目となる今年は10月ごろから週末のにぎわいが戻っていると振り返り、年末年始にも大きな期待を寄せています。
(BarCASK・佐藤昭次郎さん)「今までセーブしていたのがだんだんコロナが収束してきたら、飲みたいというお客さんが増えてきている。お客さんが出てこなければどうしようもないので、やはりなんとか通常に近い年末になってほしいと思っています」
こうした中、繁華街に活気を呼び戻そうと「都町祭り」というイベントが3年ぶりに復活することになりました。
(大分市都町活性化協議会・松浦栄太馨副会長)「コロナの状況で一旦休止していたんですけど、だいぶ落ち着いてきたということで活気づけたいなと思って復活祭と名を打って起爆剤になればいいな」
飲食店や関係事業者で作る大分市都町活性化協議会は都町の中心部にあるジャングル公園で定期的に祭りを開催し、集客の呼び水にしていました。
都町祭りの実行委員長を務める松浦栄太馨さん。秋に中止した祭りを来月2日と3日に振り替える形で開催し、飲食業界の書き入れ時に勢いをつける狙いです。気軽に飲みに行ける雰囲気を作るためには街全体で取り組むことが重要とあって、30日も多くの店を訪れ、祭りへの協力を呼びかけました。
「人の流れというのはまだまだ回復していないのかな」「ちょっとずつこういうイベントがきっかけで戻ってくれればいいかな」
(大分市都町活性化協議会・松浦栄太馨副会長)「今年はやるよと言うと『やるんだ!どんなことをやるの?』と会話になっていくんですね。都町も安全安心ですよ、祭りもやりましたよ、いつでも来てください、と言うことによって飲食の方々もそうですが、それに携わるお花屋さんや酒屋さん交通業界の方々も潤っていけば嬉しい」
コロナ禍を乗り越える出口が見えようとしている県都の繁華街。年末に向けて、人を呼び込む仕掛けに踏み出すことで再起への糸口を探ります。