本格的な雨季が近づく中、大分県日田市では住民が手作りした地区ごとの「防災かわら版」が注目を集めています。子どもから大人までの地域住民が出演する動画も完成。防災を身近に感じてもらうためのユニークな取り組みが広がりを見せています。

過去の甚大な被害を教訓に

動画に登場するのは、どこかぎこちない演技も魅力の地元住民たち。この「防災かわら版」は、水害が多い日田市で市民の防災意識を高めようと、おととしから校区ごとに啓発動画とポスターの制作が始まりました。

いつま小学校育友会 塩井康夫会長:
「あまりカメラを向けられることに慣れてないので、ちょっとガチガチのしゃべりが逆に良かったと思います。良い作品ができました」

日田市では、2012年や2017年の九州北部豪雨、さらに2020年にも大雨による甚大な被害を経験しています。天瀬町にある「いつま小学校」周辺では、大きな河川こそないものの、水田が多いため大雨の際には水路の氾濫が懸念されます。

いつま小学校育友会 塩井康夫会長:
「天瀬の温泉街に比べると水の被害は少ないんですけど、おじいちゃんたちに大雨のときは『もう無理に行かないでね』というメッセージを込めています」