大分県佐伯湾に浮かぶ離島の大入島。ゆったり流れる島時間を堪能できる新たなトレッキングコースが話題となっています。
大分県佐伯湾に浮かぶ大入島、人口およそ580人の離島です。オルレは韓国発祥のトレッキングコースで大入島は2018年に九州オルレの認定を受けました。コースの距離は10.5キロです。

(大入島オルレセンター長・小川輝久さん)「民間の路地を歩くのがオルレの特徴なんです」
地元でオルレのセンター長を務める小川さんに案内してもらいました。最初に訪れたのは集落の小道。オルレでは地元の生活に触れるためこうした細い道を歩き、人々に声を掛けます。

リアス海岸のシーサイドを楽しめるのも魅力の一つ。こちらの「舟隠(ふなかくし)」と呼ばれる小さな湾では、湾にかかる「海の細道」を渡ります。海中をのぞくと魚がのんびり泳いでいます。

塩水に強い絶滅危惧種の「ハマサジ」は舟隠のみ群生が見られるそうです。これから紅葉がすすむと岸からの景色はますます美しくなります。

一方、山のルートも。展望台目指して山道を歩きました。昔はこの道を歩いて学校に通っていたそうです。
小川さん「これも通学路だったんですよ。私が小学生のころ、海岸沿いの道がなかったからみんな山を越えてきていた」
30分ほど歩くと視界が開き、四国の山並みがかすかに見える絶景が広がりました。
小川さん「海がどこからでも見える。船の音波がよく聞こえるのが特徴。案内するだけでなくおいしいものがあるので島に来て食べてもらいたい」

小川さんが営む海の家では土日、予約があれば食事を楽しむことができます。地元でとれた小あじのフライや刺身の定食を提供しています。
客「味付けもいい噛めば噛むほど味が出る」「これは最高でしょう。魚だけでなく地もの野菜もあってとてもおいしく食べられる」

大入島オルレにはこれまでに7000人近い人が訪れています。小川さんはオルレを島の活性化につなげたいと期待を寄せています。