4月から全国でマニュアル車(MT車)の免許取得方法が変わりました。MT車の免許希望者も、教習は原則すべて「オートマチック車(AT車)」で行われます。
自動車学校でAT車の入れ替え対応
教習所では、これまでMT免許とAT免許の希望に合わせて技能教習していました。しかし、道路交通法の施行規則が改正され、今後は全員が「AT車」での教習となります。MTの希望者は、AT車で免許を取得したあと、追加で4時間程度の教習と技能審査を受ける必要があります。
県警察本部運転免許課 太田剛徳警部補:
「改正の理由は、オートマ車の数が増えたことが一つ。それと職業的にドライバーが不足しているので、オートマで免許を取ってドライバーの確保をすることが目的」
大分市にある大分自動車学校では、去年夏ごろからATの教習車を増やしています。

大分自動車学校副管理者 木村亨敬さん:
「全車種の教習をしているので、随時AT車に入れ替えています。車両は高額になるので、状況を見ながら対応しています」
県内で去年、新しく普通免許を取得した人は約1万人、7割がオートマ限定です。こうした中、初めてMT車に乗った田崎翔太郎さん。3月17日にAT免許を取得しましたが、将来就きたい職業のため限定解除の教習を受け始めました。

田崎さん:
「消防士になりたいので、MT車が必要だと思い教習を受けることにしました。半クラッチの発進が難しかったですが、自分で操作する感じがとても楽しいです」
大分自動車学校 上野誠さん:
「半クラッチ操作は最初にぶつかる壁です。ミッションは複合操作が必要になるので戸惑うことが多いと思います」
新しい制度では、MT免許を取る場合、場内教習だけで済むため、路上講習を受けずに取得できる不安もあると言います。
大分自動車学校副管理者 木村亨敬さん:
「先にATを取るので、車の感覚にも慣れ、操作面でやりやすくなります。また場内でのMT教習だけになるので、生徒の負担が減るメリットがあります。しかし、路上で運転したことのないドライバーが、実際に路上でMT車を操作することになるというデメリットも考えられます」