地域からの反対意見を受けて大分県別府市のブルーラグーン構想の予算案が16日の市議会で正式に撤回されました。一方、予定地以外は撤回した構想と同じ議案が提出されたことに議員から「理解できない」という意見が相次ぎました。
(長野市長)「市民のみなさまが不安を持たれたまま実施することはできないと判断した」
ブルーラグーン構想は別府市鍋山地区で温浴施設が付いた公園を整備する計画でしたが、温泉資源への影響を理由に議会や市民から反対が相次いでいました。
16日の別府市議会では長野市長が鍋山地区でのブルーラグーン構想の調査予算案を撤回。その上で、医療・美容・健康と観光を組み合わせる「ウェルネスツーリズム事業」として、予定地以外は撤回した構想と同じ調査予算案を追加提出しました。
このため、議案質疑では多くの議員がウェルネスツーリズムとブルーラグーン構想との違いについて追及しました。
(森大輔議員)「まだ理解できないんですが、市長の言う同じコンセプトのものを整備するとはどういう意味ですか」
(長野市長)「3年ぐらい前から我々の頭とみなさんの考え方に相違があったのではないか、ウェルネスのための施設をこれから新しく作るのではなくて、もともとブルーラグーン構想で考えていた施設をつくるだけです」
このあと開かれた3つの常任委員会ではウェルネスツーリズム事業の調査予算案が可決されました。
一方、多くの議員が新事業の内容を理解できない状態で9月20日から始まる一般質問に議論が持ち越されました。